MMOTとはマネジメントの正念場(Managerial Moment Of Truth)のことです。期待した成果と実際の成果にズレがあるときに発動します。
期待と実態にズレがあったときにどうしますか。
二つの可能性があります。
無視するか、それとも取り上げるか、です。
期待と実態にズレがあるのに無視していたら何が起こるでしょうか。期待に見合っていないことに気づかない人は今まで通りの仕事を続け、今後も期待に見合わない仕事ぶりになるでしょう。
ところが驚くほど多くのマネジャーが期待と実態のズレを無視してやり過ごしています。いちいち取り上げるのが嫌で、それによって生じうる葛藤を回避しているのです。そして無視しきれなくなってから「いい加減にしろ」と言って介入したりすることさえあります。
期待と実態のズレを取り上げるとしたら、どうやって取り上げたらいいのでしょうか。
それがMMOTという方法です。
MMOTは4つのシンプルなステップによってズレを扱います。現実はどうなっているか。どのようにしてズレが生じたのか。今後どうするのか。今後のプランがうまくいくにはどうしたらいいのか。この4つです。
MMOTのトレーニングは、創造プロセスの原理を基礎にしながら実際のケースに沿って実践的に進みます。期待と実態のズレは、一見些細なものから極めて深刻なものまであります。なかにはポジティブなズレもあります。つまり機体を実態が上回るケースです。
「ズレ」は学習のチャンスです。現実のズレを取り上げ、タイムリーかつ効果的に扱うことによって人は学び、チームが育ち、パフォーマンスが高まっていきます。
MMOTは職場の部下やチームのパフォーマンスを高めるために抜群の効果を挙げるものです。メンバーの1on1、個別面談、コーチングなどにもってこいです。企業などの組織で働くマネジャーに向いています。パフォーマンスコーチングを行うコンサルタントやコーチやトレーナーも学んで活用することができます。