私が好きなオグ・マンディーノの言葉で「光は道を見せてくれる。暗闇は星を見せてくれる」というのがあります。原文は I will love the light for it shows me the way, yet I will endure the darkness because it shows me the stars となっています。道を示してくれる光を愛する、しかし星を示してくれる暗さを耐えると言っています。

2020年にもたくさんの光と闇がありました。

年初には予期していなかった未曾有のパンデミックが全世界を覆い、誰ひとりとしてその影響を受けずにいることはできない年でした。

個人的に最も大きかったのは、秋に予定していたロバート・フリッツ夫妻来日を中止したことです。2018年、2019年に続いて3度目の来日をフリッツ夫妻も本当に楽しみにしていましたから、これはとても残念なことでした。

しかし来日よりもいいことがありました。予定していたワークショップやセミナーを全てオンラインで提供することになったのです。

来日イベントは非常にコストがかかり、イベントの参加費も高くなり、場所や時間にもいろいろな制約がありました。全てをzoomで開催することによって参加のハードルが一気に下がり、これまで参加できなかった多くの人たちに参加してもらうことができました。

それだけではありません。10月に予定していた構造コンサルティング認定プログラム(SCCP)の5日間連続集中トレーニングができなくなった代わりに、1年間にわたってマンスリーのレッスンを提供できることになったのです。

これは画期的なことです。5日間仕事を休んで東京のセミナー会場でトレーニングを受ける代わりに、毎月自分の家で学び、学んだことをすぐに活かすことができるのですから、もともとのプログラムよりもっと効果的になる可能性もあります。30年も続いていた認定プログラムで初めて企画・実施されたことです。

2021年もさまざまな不便や理不尽や危機的状況を迎えることでしょう。そして私たちはそれぞれの持ち場で危機に対処し、理不尽に耐え、不便を解消していくことでしょう。しかしそれだけではありません。暗闇は星を見せてくれる。炎天下では見えない光を見せてくれる。危機がなければ気がつかないチャンスに気づかせてくれる。

暗闇に耐え、光を愛し、新しい年をチャンスに変えていこうと思います。