なぜディベートを学ぶのか
教育ディベート(競技ディベート)には仕事で役に立つスキルはもちろん、望む人生をつくる力を身につけられる学習効果があるからです。
1.話を正確に深く理解できるようになる
ディベートの試合では非常に速いスピードでたくさんの議論が交わされます。それに慣れると日常の普通の議論や対話がとてもゆっくりと進んでいるのがわかり、余裕が生まれるのです。ディベートに習熟した人は相手の話をまるでスローモーションのように聴けるようになります。その結果、日常に戻った時には複雑な話をリラックスして理解できるようになり、時には話し手の言いたいことを話し手より深く理解できるようになります。
2.言いたいことを簡潔に伝えられるようになる
ディベートの試合では、短い時間でたくさんの議論を提示し、審査員であるジャッジに届けなくてはなりません。同じことをくどくど何度も言ったりする時間がないのです。結果として、論旨を整理して早く考えるスキルが身につきます。
3.自分の思い込みや先入観に気づくことができる
ディベートの試合ではひとつのトピックについて肯定側と否定側の両方を繰り返し繰り返し論じます。いま自分が論じたことを、次の試合では完全否定して試合に勝ちに行きます。したがって自分自身の意見に固執しているわけにいきません。自分の考えの最も弱い点を思い知ることになります。
4.他者からのフィードバックを活用するスキルが高まる
ディベートの試合では、泣いても笑ってもすぐに勝ち負けの結果が出ます。スポーツの試合のようなものです。もちろん結果に納得しないこともあります。しかし勝ち負けの判定が出たら、毎回その結果から学び、次の試合に活かそうとします。ゲーム感覚があるから、もやもやが残る仕事よりもふりかえりやすく、訓練にちょうどいいのです。試合を重ねるごとに議論を磨いていくプロセスは、仕事に大いに役に立ちます。他者からのフィードバックを活用して、アウトプットの完成度を高めることが楽に効果的にできるようになります。
5.他者の意思決定をファシリテートできるようになる
競技ディベートは単なる言い争いではありません。本質的に誰かの意思決定を助ける競技です。敵を打ち負かすよりもジャッジをファシリテートするのです。これは仕事の会議で論点や足りない情報や互いの思い込みを整理したりすることに非常に近い、現実的な作業です。そのためにときには膨大なリサーチと緻密な分析を行います。口先で言いくるめるようなことでは試合に勝てません。つまり現実の仕事に非常に近いのです。違いは、ゲームとして決まった短時間で勝負をつけること、後腐れがないことです。
このように教育ディベートにはたくさんの教育効果があります。
ただし実際にディベートをやり始めたら、どんなスポーツもそうであるように、苦しいことや辛いことさえもが楽しみの一部になってしまうのです。
ディベート道場に人が集まる理由
ディベートの社会的テーマ
助けるディベート
スポーツのような面白さ
ディベート道場で目指していること
ディベート道場では「議論に強くなる」ことを最終目標にしていません。議論に強くなるなんてことは、長い人生や豊かなビジネスにおいては、比較的どうでもいいことです。ましてや勝ち負けなど本当にどうでもいい。
ディベート道場で目指していること、そして実現していることは、議論の稽古を通じた思考力と意思決定力を高めることです。そのプロセスで生まれている副産物は、豊かな人間関係や大切な価値観の発見です。
ディベート道場に来てほんの少しの期間にディベートの稽古をした人たちが、物の見方や考え方が変わった、仕事におけるリーダーシップや人間関係が変わった、頭がすっきりするようになった、社会の出来事に以前とは違う興味関心が湧いてきた、などと口にするのをずっと耳にしてきました。
ディベートを知らない人がその無知ゆえにディベートを怖れたり否定したり批判したりします。日本人には合わないなどという暴論を吐く知識人さえいます(しかも少なくありません)。今の時代はディベートよりもダイアローグだ、などと言って無知をさらけ出す人もいます(ディベートなど当たり前である欧米社会において議論よりも対話を重視しようとする風潮を、文化的背景も知らずに請け売りした結果です)。
無知や無理解の多くは、ディベートの目的を知らないことに根ざしています。ディベートにおいては勝つことが目的ではありません。それは試合の目的です。試合において必死に勝敗を争うプロセスから知性が磨かれ、洞察が生まれ、深い理解や速い決断が可能になります。
スポーツの目的は勝つことでしょうか。それは試合における目的にすぎません。スポーツによって磨かれる心身の健やかさがあるように、ディベートによって磨かれる知的能力があります。
それは多くの先達の実績によって証明されています。机上の空論ではありません。
(書籍『ディベート道場』インタビューより)
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友末優子 (欧州系製薬メーカー マーケティングマネジャー)
“思考の訓練をすることで、自分自身の努力で脳みそのシワを増やせる、これがディベートのすごいところです。ディベートを通じて一歩進んだ深い思考ができるようになる。自分を高められる。私もその恩恵に浴しています。ディベートは人生の可能性を広げてくれます。仕事に活かせる場面も多数あり、そして、人生を豊かにします。”
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山中礼二 (グロービス経営大学院専任教員・インパクト投資家)
“私は大学院で教員をする中で、議論をファシリテートすることがあります。ある人の議論、それに対する反論、ひとりひとりの議論が全体的にどのように位置づけられるべきなのかという構造を見ることに役立ちます。どちらが肯定して、どちらが否定しているのか、議論はクラッシュしているのか。議論を自分の頭にマッピングすることで、俯瞰しやすくなると思います。これは、ディベートのジャッジと同じようなことをやっているんですね。”
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佐藤義典 (ストラテジー&タクティクス株式会社代表取締役社長、ベストセラー『図解 実戦マーケティング戦略』著者)
“僕はメルマガを書くときも、本を書くときも、コンサルティングするときも、全部ディベートを使っています。自分の意見を検証するために自分の意見を書き出して、それに対して自分で反論する。僕はこれを徹底的にやります。(…)議論の弱点を見つけられることは、すごく大事です。それは、別に人をやり込めるためではなく、自分の身を守るというか、自分の主張をより強くするために必須です。自分が自分の議論に対する最強の批判者でないといけない。自分のため、自分の身を守るためにです。ディベート以外でこれを得られる教育機会を、僕は知りません。”
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森川勇治 (株式会社ウェッブアイ代表取締役社長、早稲田大学・フェリス女学院大学非常勤講師)
“ディベートは、この真理を多角的に見るチャンスを与えられるものなんです。だって、くじ引きして肯定側か否定側を論じることが決まるわけですから、絶えず両方の視点を持っていなければいけませんよね。それは、物事の吟味において、すごく多角性を広げることになるんです。それで間違いを減らすこともできます。僕は(ディベートによって、真理を多角的に見ることで)人間の選択の余地が広がると思っています。通常は見つけられない選択を、見つけることができる。それと、ディベートをすると、お互いがわかり合えるんです。それぞれ、ある決められたひとつの見方だけで対話すると戦争になってしまう。しかし、両サイドから物事を見ることができれば、もっと世の中が平和になりますよ。”
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北野宏明 (ソニーコンピュータサイエンス研究所代表取締役社長、システムバイオロジー研究機構会長)
“基本的なディベートスキルでは、特にリサーチの部分が役に立っていますね。あとは、自分がつくったケースに対して否定側がどう言ってくるか。それに対する反論はどうするか。これらをずっと考えるというところが、大変役に立ちます。分析でも、エビデンスのクリティカルリーディングもよくやるでしょう。「こう言ってるけれど、本当はどうなんだろう?」とかね。そういった情報評価の部分は、ディベートでかなり鍛えられます。”
道場であつかった主なテーマ(2015年~)
「ドリーム、シャドイング、フローテイキング」
・ディベート道場の目指すもの
競技ディベートのシステム
合理的意思決定とは何か
・参加メンバーの目指すこと(ドリーム)
・話す、聞く
聞きとる→書きとる→理解する→検証する→反論する
・新聞の社説を使った稽古
再構成と反論
カンバセーショナルディベートConversational debate
ディベートの構造を日常会話に応用する
「アーギュメントと立証」
・シャドウイングの稽古
朗読されたものを耳で聞きながら口で繰り返す、という単純な稽古。稽古の目的は、相手の言っていることをひと言も漏らさずに聴き、聴きながら同時に議論内容を再生する、そのプロセスによって耳と口と頭を鍛えること。
・ディベートゲーム「悪魔の代弁人」
1.「これは正しい(だろう)と思うこと」を箇条書きにする。
2.なぜそれは正しいと言えるか立証する。
3.悪魔の代弁人
ステップ①聴いて理解する
ステップ②反論、批判する
「立論」
・フレ-ミングを変える稽古
「それはかえっていい!」
・リフレームして視野を広げる
・事実、価値、時間軸、機会、空間、因果関係etc
・ディベートのプロセス
価値観の再検証、思考パターン開発、観点を増やす活動
・立論のプロセス
リサーチと立論の関係、ストックイシューについて学ぶ。
「ターンアラウンド、システム図」
・ポリシーディベートを楽にする
論題のエッセンスに近づき、小さいドミノを倒す。
・ターンアラウンドの稽古
事実、価値、政策、時間軸で考える。
・システム図は何をあつかうのか、因果ループ、因果連鎖図を描くなど、システム図を学ぶ。
「戦略と判定」
・どこで試合に勝つか、ジャッジにどんな判定をさせるか、そのためにどんな立論や反駁が必要か、フローシートを右から左へと遡って判定と戦略を学ぶ。
「エピステモロジー(認識論)」
・Epistemology エピステモロジーについて学ぶ。「それが本当だとどうやってわかるのか」ということ。
例えば、「日本は原則すべての国民に生活に最低限必要な現金を無条件で支給する制度を設けるべきである」という命題を肯定したとき、どうやってそれが「正しい」「確からしい」「望ましい」とわかるのか。Epistemologyの観点からディベートにおけるデシジョンルールやpresumptionなどについてレビューする。
「パラダイム」
・パラダイムとは何か、ディベートにおけるパラダイムなど、パラダイムの基礎を学ぶ。
・ストックイシューパラダイムの考察と実践。
・ポリシーメイキングパラダイムの考察と実践。
「フレンドリークリティーク(Friendly Critique)」
・友好的な批判(フレンドリークリティーク)を学ぶ。
・フレクリプレテスト(Pretest for friendly critique)で基礎を学ぶ。
フレンドリークリティークの基礎、議論を構成する3つの基本要素、優れた議論の特徴、敵対的な批判、客観的な批判、友好的な批判など。
・フレンドリークリティーク演習。
「カンバセンショナルディベート(Conversational debate)」
肯定、否定、、モデレーターの3人1組に分かれて、会話的ディベートを学ぶ。
準備なしに、お互いに知っている範囲でディベート的議論をする。勝敗無し、スピーチ順番なし。
日常に、仕事に使えるディベート術を稽古。
「インパクト」
・「インパクト」の3Kモデルを学ぶ
kekka結果(Outcome)×kachi価値(Values)×kachi勝ち(Win)
・インパクトを探る稽古
1.結果、価値、どこで勝てるか考える
・インパクトを多面的・多元的に考える
「ディベートゲーム」
「FG~Fiat Game」
「TG~Thank God~」
「DA~Devil’s Advocate~」
「FC~Friendly Critique~」
ほか、「ストップモーションディベート」「クロスイグザミネーショントレーニング」など
ディベート道場の活動
ディベートは日常会話とはかけ離れた活動です。日頃の生活でディベートのように真っ向から議論をぶつけ合うことは、(日本においては)滅多にありません。
一方で、ディベートはそれほど特殊な方法ではありません。必要となれば誰もが学び、誰もが実際に応用できることなのです。
ちょっと説明しましょう。
仕事や生活の場面で「これはどうすべきなのだろう」「本当はどうなのだろう」「何が正しいのだろう」などと考えるとき、私たちは自分の知識や経験、偏見や先入観に基づいて大抵のことを決定しています。
会社や学校などで物事を決めるとき、多数決や少数者の独裁、場の雰囲気や序列が上位の人の支配などによって事態が動いていきます。
ディベートはこうした意思決定の場面において、
1.どう考えるべきか
2.何を伝えるべきか
3.どう決めるべきか
を助けるための合理的な仕組みです。
ディベートは「ああ言えばこう言う」というような口喧嘩では決してありません。
物事を根本的に考え、考えたことを具体的に伝え、伝えられたことに基づいて意思決定していくプロセスです。
ディベートを学ぶ人は、特別な頭脳や性格の持ち主である必要はありません。
普通の人たちが、自分の頭で考え、仲間や同僚にそれを分かち合い、合意を形成していくための頭の使い方や言葉の使い方をトレーニングしているのです。
ディベート道場に集まっている人たちもいろいろです。
会社勤めのビジネスマンやOLもいれば、主婦や学生や音楽家や建築家や法律家やマッサージ師もいます。
皆それぞれがディベートを学び、頭脳を鍛え、思考力を高めて、仕事に活かし、自分自身や自分のチームを高めていこうとしているのです。
ディベート道場は、自由です。
・ディベートの学びと楽しさについて
ディベート道場コース案内
入門者から経験者まで色々な習熟度の人たちが一緒に学び合う、STARクラブディベート道場のメンバーを募集します。
2021年4月よりzoomによるオンライン開催になりました。日本中、世界中のどこからでもディベートを始められます。
ディベート道場 入会案内
zoomでのオンライントレーニングを基本とし、皆さんの希望があれば集合形式/オンラインでの強化練習を不定期に開催します。
◆2023年スケジュール: 月1回 第三日曜日 10:00-13:00(大会は午後も含む)
3/19(日)10:00-13:00
4/16(日)10:00-13:00
5/21(日)10:00-13:00
6/18(日)10:00-13:00
7/2(日)9:00-17:00(七夕杯)
8/20(日)10:00-13:00
9/17(日)10:00-13:00
10/15(日)9:00-17:00(JDA大会予選)
11/19(日)10:00-13:00
12/17(日)10:00-13:00
2024年
1/21(日)10:00-13:00
2/18(日)9:00-17:00(JDA大会予選)
3/17(日)10:00-13:00
◆対 象:
議論に強くなりたい、頭の回転をよくしたい、対話を建設的なものにしたい、自分の主張を効果的に伝えたい、総合的な知性を高めたいなど、さまざまな目的をもったメンバーが集まります。
◆受講費:
・1年間 132,000円
・6ヶ月 72,600円
・セルフトレーニングコース(ビデオ視聴のみ) 66,000円
領収書・請求書等の発行が必要な場合は上記受講料10,000円にて申し受けます。
◆会 場: zoom(お申し込みの皆さんにリンクをお知らせします)
◆講 師: 田村洋一
◆その他:
・試合は本道場のプログラムに含まれます。その場合、必ずしも道場生全員が試合をしなければならないわけではありません。試合をしないメンバーはスピーチを書き取ることやジャッジの仕方を稽古します。
・道場を欠席した場合、その日の講義をビデオ視聴できます。
・1年間のコース内容
集まったメンバーの希望や習熟度に合わせて設定します。
※道場で行う主な内容例
4月 リサーチ、分析、立論の三位一体
5月 反論と立論
6月 論題性(トピカリティ)
7月 ドリーム
8月 リサーチ、立論、反駁
9月 いろいろな反駁のやり方
10月 カウンタープラン
11月 ターンアラウンド
12月 ジャッジフィロソフィ
1月 目的の共有と戦略的議論
2月 スローディベート
3月 創り出すディベート
ディベート道場生の声
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能力を短期間に高められる
医師・研修講師 守屋さん
2020年秋季JDA大会 準優勝
私はディベート道場に参加してちょうど一年になります。大げさではなく、ディベートは自分の様々な能力を短期間に高めてくれました。 特に変化を感じているのは、ワークショップや会議のファシリテーションをしているときです。 ディベートでは、日常会話の何倍ものスピードで話す相手のスピーチを聴きとり、それを構造的に理解して、反論を考えるというトレーニングをします。さらに、それを試合という緊張感のある場で体現する必要があります。 それを繰り返すことで、日常のコミュニケーションにも「余裕」が産まれていきました。 もともと、私は聞いた話を論理立てて頭の中に納めることが苦手で、話を理解することにエネルギーを注ぎすぎてしまい、視野狭窄に陥る場面が少なくありませんでした。 しかし、ディベートの訓練を積むことで、話し手に耳を傾けながらも、「この話し合いのテーマと今の話はどう関連しているのだろう?」などと話を俯瞰的に捉えたり、「この発言に対して場はどう反応しているのだろう」という非言語情報を間接視野で捉えることができる瞬間は確実に増えていきました。 他にも、リサーチ、プレゼンテーション、ライティングスキルなども向上しました。とにもかくにも試合に参加し続けることで、色々な能力を短期間に高めることが出来ました。自分でも驚いたのは、英語のヒアリング能力まで上がったことです(英語でディベートすることはありません)。 ひとつ残念なのはディベートが「敷居が高い」と感じられてしまうこと。自分も最初は「頭の回転が早いロジカルな人向けの技術」との印象があり、道場に参加するかどうか何年も迷っていたほどです。 しかし、蓋を開けてみれば論理的思考がそれほど得意ではない自分でもスムーズにディベートの世界に入っていくことができました。 その理由の一つは、ディベートがチームで行うものであり、自分に足りない部分はパートナーに補ってもらえるということがあります。そのため、いきなり高いハードルを越えることを要求されたことはありません。裏返せば、初心者であっても自分がすでに持っている強みや経験で貢献していくことができるのです。自分はディベートが論理的思考のみが求められるものだと誤解していましたが、実際には様々な能力が求められます。自分のもともとの強みである発想力は立論を考えるときに役立ちましたし、研修講師としての経験はスピーチに活かすことが出来ました。自分の強みを活かした貢献もしつつ、ステップバイステップで成長することが出来るのがチーム制の特徴だと思います。 もう一つの理由は、ディベート道場にはメンバーどうしがお互いに学び合い、支え合うエコシステムがあるからだと思います。Facebookで疑問を投げかければ、すぐに誰かからヒントが返ってきます。立論のブラッシュアップをしたければ、zoomで誰かが相手をしてくれます。初心者には初心者のための手厚いサポートが得られるのがこの道場の強みです。 たしかに、働きながらディベートの試合に臨むことは楽ではありませんしプレッシャーもあります。しかし、勇気を持って飛び込みさえすればすぐに泳げるようになるものですし、胸躍るような知的探求の世界が待っていると思います。
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情報処理能力が上がる
竹本さん
▼参加したきっかけ 仕事での役割が変わってくるにつれて、多面的に思考することの重要性を痛感する場面が何度もありました。平面な論理ではなく、全体を見て立体的に自分の考えをまとめてコンパクトに伝えたい。そんな力を鍛える方法はないかと探して辿り着いたのが『ディベート道場』の本でした。 私は「ディベート=理屈をこねて相手を言い負かすこと」だと勘違いしていたので、本を読んで目からウロコの連続でした。友人の「あらー、面白そうじゃない」という一言が後押しになって、新しい自分が見えるかも、とわりと軽い気持ちで道場への参加を申し込みました。 ▼ディベートを学んで変化したこと ①目線が上がった ディベートは、ジャッジに理解してもらうゲームなので「相手が判断するには何が必要か」を考える訓練ができます。それによって、上司がどんなことを知りたがるか、どんな情報を提供すればいいのか、一段高い目線で考えられるようになり、資料作成のスピードが上がりました。担当者が持ってくる資料のレビューも、些末なことではなく「そもそもどうなのか」と本筋を見極めて指摘できるようになりました。 ②情報処理能力が上がる 先日友人に「年に数回、脳の性能が上がる時期があった」と指摘されたのですが、その時期が試合前後と見事に被っています。反応やアウトプットが早くなり、やや早口で話の整理が絶妙になるそうです。まだ年に数回のレベルですが、ディベートの効果であることは間違いありません。 ③思考の整理 これまではいろいろなことをいっぺんに考えてぐちゃぐちゃになったり、堂々巡りになることが多く、一方向から深みにはまっていました。ディベートを始めてからは、反対の見方をしてみたり流れを整理したりと、客観的に考えることができるようになってきました。 ▼ディベート道場の良さ 一言でいうと「懐の深さ」です。上達のスピードが遅く、試合では全くしゃべれなかったり、スピーチが聞き取れなかったりと散々な状態が続く私のことを助けてくれ、比べるのは過去の自分であることを教えてくれました。いろいろなバックグラウンドの人が集まり、お互いを尊重する雰囲気も魅力だと思います。
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勇気をだして実践あるのみ
システムエンジニア 野田さん
私は2018年8月よりディベート道場に参加しています。私にとって少し敷居が高いセミナーであったため、参加するかどうかを悩みましたが、結果としては参加してよかったと思っています。 本を読んだだけでは、そこから実際にディベートを始めること、継続することはおそらくできていなかったでしょう。 ディベート道場に参加し、継続できたからこそ、ディベートの効果を実感することができました。また、愉しさも知ることができました。 私が実感した効果の一例です。それは、立場の違う人達との調整をこれまでより円滑にできるようになったことです。以前は、自分の考えに固執してしまう癖がありました。現在は、スタンスを強制的に切替えて多面的に考えること、主張の裏付けとなる根拠を検証すること、相手の立場や理解状況を意識して会話すること、が習慣となっています。この癖・習慣の変化によって得られた効果なのだと思います。 現在の自分から新しい自分へと変化したい方は、ぜひ勇気を3回出してみてください。 1回目の勇気は、ディベート道場に参加してみることです。参加するかを悩まれている方は、まず見学してみることをおすすめします。私も見学してから参加を決めました。 2回目の勇気は、ディベートの試合をしてみることです。初試合は、議論のスピードについていけるのか、うまく発言できるのか、不安になると思いますが、試合をしてみることで自分の現状や課題が見えてきます。最初からできる人はほぼいないので、できないことを不安視することはありません。また、道場のみんなが優しくサポートしてくれるのでご安心ください。 3回目の勇気は、2試合目をしてみることです。1試合目が辛くて諦めてしまう人もいますが、もうひと踏ん張りです。2試合目を経験すれば、1試合目より慣れてきますし、1試合目の課題をクリアできたかもチェックできます。課題解決のサイクルを回すことで、成長サイクルが回ります。このサイクルを継続することで、少しずつ自信もつき、1年後に振り返ってみれば、過去の自分に比べて、多面的な考え方やスキルを持つ新しい自分へと変化していることでしょう。 ディベートのスキルは、日常的に使えるものです。無意識に使える『習慣』としてこそ、より効果があります。 ディベートを『習』うだけでなく、勇気をもって挑戦し、ディベートの試合・実践に『慣』れることで、少しずつ『習慣』としてみてください。 ディベート道場は、ディベートを『習慣』とするためのコミュニティとサポートがあります。 ディベートに興味をもち、これからもう一歩を踏み出すか悩まれる方の参考になれば幸いです。
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物事を客観的に捉えることで、打たれ強くなる
研究職 Iさん
僕はディベートを初めてから一年ほどたちます。ディベートを学んで変化したこととは精神的に打たれ強くなったことです。 人生初のディベートは立論もできていない状態からぶっつけ本番での練習試合でした。当然のことながら手も足も出ずボコボコにされました。でもこれは僕にとってとても良いことでした。物事を客観的に見るきっかけになったからです。 ディベートでは客観的な視点を持つことが大切です。試合の中で敵チームはこちらの主張に対して攻撃をしますがそれは僕たち自身の人格を攻撃しているわけではありません。僕はそんなことにも気づけずに、自分の人格を攻撃されたと思って一人勝手に傷ついていました。「この人たちはなんでこんなイヤなことを言ってくるんだろう?」と真剣に思っていました(笑)。客観的に物事を捉えることができていなかったのです。 しかし試合を繰り返すにつれて自分の主張と自分の人格を切り離して考えられるようになっていきました。 というか切り離さないと自分を保っていられないというか、心が折れて立ち直れません。いまは当時と比べたら客観的な視点が身についたんじゃないかと思います。 日常生活で辛いことが起こったり、他人から厳しいことを言われても、「これは僕ではなく僕の主張に反論しているんだ」と客観的に捉えることができて傷つかなくなりました。だからあの時試合に出てほんとによかったと思っています。もし初めてディベートに人がいたらは僕は準備は後回しでもいいので試合に出ることをお勧めします。ディベート道場の良さは、来るもの拒まない雰囲気だと思います。 新しいことを始める際には何事にも勇気が必要です。僕もディベートを始める時は不安でいっぱいで「初心者でもついていけるのか?」、「人間関係は大丈夫か?」などいろんな心配が頭を過りました。でも実際は、道場のみんなで助け合う雰囲気があって、初心者にも丁寧に教えて頂けたり、試合に出るチャンスもたくさん頂きました。この一年、道場の皆さんとかかわる中でちょっとずつディベートに慣れて、自分のペースで成長できていると思います。
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仕事に直結する能力を身につけられる!
システムエンジニア 40代
ディベートを学んで変化したことは? ・ディベートの試合の中で最大限のパフォーマンスを発揮することを意識してトレーニングしていく中で、頭脳のSPEC(CPU,メモリ)が上がり、仕事が早くなりました。それにより、会議で話を纏める力や、上司や部下に話の要点を伝える力を身につけることにもつながったのではないかと思います。 ・限られた時間の中で、ディベートの準備・リサーチをする中で、時間のマネジメント能力が付きました。スケジュール全体の中で今やるべきことは何か、とか、この課題を今の1時間でクリアするためにはどうすればよいか、など意識して仕事ができるようになりました。 ・ディベートの試合のテーマについてリサーチしていく中で、医療、外交/軍事、選挙、移民政策など、様々な政策、時事問題について、専門家ではないなりに自分で調べてみる力が付きました。 ・ある政策のテーマについて、何が問題で、何をすれば、どのくらい問題が解決できるかというストーリーを文章にしていくことで、今ある状況を整理して、問題を抽出して、解決策を考える力が身に付きました。 ディベート道場の良さは? 師範と道場生の人の良さだと思います。いろんな仕事、年齢の人が集まっていて、みんな自主的に、前向きに学ぼうとしています。誰かに強制されている訳ではないのですが、先輩は後輩にスキルを教えて、稽古したい人はスカイプ稽古を自分で立ち上げていくということを自発的に行っていくという雰囲気(風土)があります。社会人として仕事などをやりながら、ディベートの試合の準備をしていくことはとても大変なことですが、そういう雰囲気に後押しされて、少しずつみんなで上達していけるということろが、ディベート道場の魅力だと思います。
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パーソナルな問題を解消し生き方まで変えてしまう
主婦 佐藤さん
ディベートを学んで5年目になります。今までたくさんの変化があったなかで自分にとって一番インパクトが大きいと感じたのは、パーソナルな問題の重要度が下がったこと、それによって問題解決ではなく、創造的な思考ができるようになったことです。 ディベートを初めて1年目、自分の感情と意見に線引きできるようになり、人から批判されることがあっても自分を攻撃されていると感じなくなりました。 3年目に道場内の大会で、できる限りの準備をして試合に臨み、以前は緊張していたのにその時はすごくリラックスして試合ができた結果、一緒にチームを組んだパートナーの力もあり優勝することができました。この経験によって自己肯定感が低かった私は自信を持てるようになり、創造的に思考する習慣を持ち始めました。 4年目に入ると物事を細かく分解して考えることができるようになっていきました。今まで霧がかかって認識できなかったことが認識できるようになり、認知の範囲が広がっていくのを感じました。その頃から日常生活やディベート以外の学びにも大きな変化があらわれます。 自分の性格や考えや行動、コーチングや哲学などの理解が進み、物事の捉え方、見る世界が徐々に変化していきました。自分はどう生きていきたいか、何によって幸せと感じるか、という問いをもち、初めて明確なビジョンを設定することができました。 やりたいことが明らかになると、それに向けて必要な行動を起こす。そうするとさらにビジョンが明確になり、ビジョンへ進む動機へと繋がっていくというサイクルにエンジンがかかります。 問題解決や苦手克服のような動機ではなく、「やりたい」という動機で行動を起こせるようになったのは、ディベートを学んだ結果です。ディベートによってパーソナルな問題(自己肯定感の欠如)が解消されていき、自分自身を信頼できるようになったからだと思います ディベートで培った思考は、パーソナルな問題を解消し生き方まで変えてし
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コミュニケーションが変わる!
弁護士 酒井さん
2020年秋季JDA大会 準優勝
ディベートを学んで変化したことは何ですか? 他人とのコミュニケーションの幅が広くなり、人との付き合い方が大きく変わっています。 まず、自分と意見が違う人の話を深く聞けるようになりました。皆さんは、自分と違う意見を聞くと、すぐに遮ったり反論したりしたくなったことはありませんか? また、興味のない話を聞かされて、内容を理解できなかったことはないでしょうか? 以前の私はそうでした。 ディベートを始めてから、自分とは異なる立場でのスピーチを考え、必死になって相手の主張を聞くという訓練を続けることで、話の聞き方が変わっていきました。ディベートではあるテーマについて必ず肯定と否定の両方の立場で主張を考えてスピーチします。相手の主張がどんなに突拍子のないものでも、理解して反論しなければなりません。否応なく、人の話、主張を深く聞くことの大切さを実感できます。さらに、練習を続けていると、相手の主張のポイントは何かということを限られた時間の中で考える力が付きます。自分と違う意見を聞いても、どこがどう違うのかと考えながら聞く余裕がでてきます。 次に、他人に自分の意見、思いを伝えやすくなり、もっと伝えたいと思っています。日本人はよく自分の意見を伝えるのは苦手だと言われますが、以前の私は食べ物や音楽といった個人的な好みについての簡単な話題でさえ、他人に自分の意見や思いを伝えることが億劫でした。 私がディベートを始めて気づいたことは、黙っていないで、とにかく意見、議論を言った方がいいということです。ディベートでは、どんなに優れた議論でもスピーチしなければ、ジャッジはその議論を全く判断してくれません。黙っていると負けてしまうのです。反対に、どんなに稚拙な議論でも、ジャッジは真剣に扱ってくれますし、相手方チームが反論できなければ勝つこともあります。主張をどんどん表現する姿勢、そして反論されることは当たり前という打たれ強さが自然と身につきます。さらに、不思議なことに、ディベートした相手とは人間関係もよくなっていきます。実際、ディベート道場生同士だけではなく、他の団体のメンバーとも良い交流ができています。黙っているよりも、自分の考え、思いを伝えた方がお互いに深く理解し合えるという、とても貴重な経験ができました。 ディベート道場の良さは? 一番の魅力は、マイペースで続けられることです。 何事も継続していけることが上達のコツだと思います。道場のメンバーは社会人ですが、仕事や家庭を持ちながらも、初心者の人や試合を何回も経験している人が一緒になってそれぞれの目標に向かって学び続けています。ディベートを学ぶ時間をつくるのは大変ですが、道場に出て、他の道場生と話をすることはいい気分転換になりますし、忙しい中で一生懸命ディベートに打ち込んでいる他の道場生の姿に元気づけられます。どうしても忙しいときは、道場を休むこともありましたが、後で講義の録音を聞くことができたのはとても役に立ちました。 また、本気でディベートを学びたいと思えば、道場生同士で試合に出るための練習、準備を思う存分することができます。私もディベート道場に通い始めた頃、道場生同士のオンラインでのディベートの稽古、練習試合に参加して、道場内の試合や対外試合(JDA主催の大会)に出たりしていました。道場を通じていい仲間ができました。もちろん、試合の準備をすることは大変ですが、ディベートの試合で味わえる楽しさ、達成感は格別です。時間をかけるだけの価値は十分にあると思います。時間が許せば、今後もみなさんと一緒に試合をしたいと思います。
単に思考力や論理力のトレーニングに限らず、実際の生活や仕事に大いに役立つ 商社 横井さん 30代 「限られた時間で」最低限必要な情報が何かアテをつけること、その情報を集めること、そこから立論(アイデアを論理的に組み立てる)すること、それを他者に的確に伝えること、そこからフィードバック得て発展させること、など多くの能力を身につける事が出来ます。
「絶対なんて存在しない」と自覚できる。 公務員 せいじさん 30代 ディベートをやって「いい意味」で最初に戸惑うのは、さっきまで必死に論題を肯定しようと頑張ってた人が、次の試合ではその論題を否定側として徹底的に攻撃しなくてはならないことです。こんな人格を2つ作るみたいな体験、ディベートをやらないとなかなか遭遇できません。試合なんて…っと最初はビビってしまうでしょうけど、1回でも出場してみると遭遇できる本当に貴重な体験です。 「自分の意見」なんて現時点での自分の「仮説」でしかなくて、ディベートをしてみると、いかに独りよがりな意見だったのか自覚できます。「自分が絶対に正しい」なんて「思い上がり」だと知れるわけです。 この体験を通してみると、意見のぶつかり合いにあまり臆さなくなります。「自分の意見」などという不完全なものに固執することがなくなり、素直に人の意見を聴き、いいところは吸収して、「より確からしい結論を探求」できるようになります。また、副産物として(笑)、相手の論理の穴を見つけやすくなるので「質問の形」でやんわりと否定の意を伝えることも出来るようになります。 結局、意外に思われるかもしれませんがディベートのメリットは、議論に強くなるのもありますが、ニュートラルに上司・部下・家族・友達と肩の力の抜けた良好なコミュニケーションを取れるようになることだと思います。 〈セルフトレーニングについて〉 東京近辺に在住で日曜日に時間の都合がつく方ならライブ生をお勧めしますが、私のように子育てやら仕事やらでなかなか日曜日の都合がつけられない人はセルフ生をお勧めします。ライブ授業の音声+静止画動画を好きなときに何回でも視聴出来ますし、師範のみなさんからzoom(ビデオチャット)で稽古をつけてもらえます。 また何より素晴らしいのは、試合に向けた道場の協力体制です。ディベート始めてすぐ「試合に出る」と決めた私がなんとかやってこれたのは、面倒を見てくれた師範代の指導とこの協力体制のおかげです。資料などもweb上で共有化されていますし、「zoomで練習試合をしたい」と宣言すれば、誰かしら対戦相手になってくれ、ジャッジをしてくれる人も現れます。練習試合をしてみると、反対意見を言ってくれる人がいることがこんなにも貴重なことなんだ、と気づくことが出来ます。 時間の自由が効きながら、こうした恩恵に預かれることが、セルフ生の最大のメリットです。たま~にライブ道場にセルフ生も参加させてもらえる機会もあり、道場生と交流できることも楽しみの1つです。
人の意見を鵜呑みにしなくなった! 技術職 まなぶさん 20代 ディベートを学んで変化したことは、人の意見を鵜呑みにすることが少なくなったことです。私は今まで、誰かに主張や反駁をされると何も言い返すことができませんでした。私はこの呪縛から逃れたいと思いディベートを学びました。今回のセルフトレーニングでは、道場の先輩の方に再反駁の練習をやって欲しいとお願いし、1年間やってきました。次第に相手に反駁されても臆することなく、思考を切り替えて再反駁が出来るようになり、フラストレーションが溜まらないレベルまで上達できました。
脳の筋肉を鍛える! 主婦 Aさん ディベートを既に学んでいる友人から、頭の回転がよくなったなどの話を聞いて興味を持ったのが、ディベートの勉強を始めたきっかけです。その他に、論理的に人に説明したり、人前で話すことが苦手で、それらができるようになりたいという目標もありました。学んでみて、論理的に思考して判断・表現する力、仕事で必要な様々なスキルが身に付くと感じます。ディベートは脳の筋肉を鍛えるという感じです。本を読むだけでこれらを身に付けることはなかなか難しいので、実践的に学べる機会は本当に貴重です。できればもっと早く学びたかった、と思うほど学ぶ前と学んだ後の頭の使い方の違いを感じます。仕事だけでなく身近なコミュニケーション構築でもよい影響がたくさんありました。子育てでも役に立っているところがすごいです。