いよいよ今月から構造コンサルティング認定プログラムが始まります。このコースはロザリンド・フリッツが直接教え、2年間かけて構造コンサルタントの認定を目指すものです。

昨年まで認定プログラムを受講するためにはアメリカのバーモント州のロバート・フリッツ宅まで赴き、集中トレーニングを受け、コンサルティングセッションのトランスクリプトを英語で提出し、ロザリンド・フリッツから英語で指導を受ける必要がありました。

そして去年、ロザリンド・フリッツがこのプログラムを日本で教えてくれるという運びになったのです。

ところがコロナ危機のために来日が中止になり、同時に認定プログラム自体が根本から改定され、今回全てオンラインによって受講が可能になりました。

パンデミック騒動のために多くが失われましたが、逆に新たに誕生したものもあります。その一つがこのプログラムです。

このプログラムが日本向けに提供されるというのは画期的なことです。

まず、構造コンサルティングは、歴史上極めて新しいものです。世界中探しても他に似たものはありません。

次に、構造コンサルティングは、他の援助方法が成し得ない援助を可能にします。クライアントの構造を観察・分析し、クライアントに教え、クライアント自身が構造を変えることを助けるのです。一時しのぎの問題解決になりやすい他の方法とは一線を画すものです。

そして、構造コンサルティングは、認定を受けるに至らなくても学んで訓練した人の認知能力を飛躍的に向上させます。今までやっていた、できていた、十分だと思っていた理解力を、違う次元に移動させます。

かつて算盤と計算尺で計算をしていた人が関数電卓を使って正確で高速な計算ができるようになり、さらにパソコンの表計算ソフトウェアを使って高度に洗練された計算ができるようになったように、構造コンサルティングは今までの思考法をアップデートし、アップグレードします。

構造コンサルティングの学習と訓練は決して容易いものではありません。規律と忍耐を要します。厳格な教育プログラムに大勢の意欲ある受講者が挑戦しています。

しかし同時に、構造コンサルティングの学習は、実に、なんというか、その、愉快なものでもあります。だって今まで見えなかったものが見え、聞こえなかったものが聞こえるようになるのですよ。トレーニングは大変だけど、上達は本当に楽しいものです。

今月のプログラム開講は、新しい時代の幕開けを示唆しています。私はロザリンド・フリッツの通訳や教材翻訳を含む橋渡しをしていきます。地味に、地道に、じっくりと取り組んでいきたいと思っています。