ピーター・ドラッカーの著作を初めて本腰入れて読んだのは今から30年前、アメリカのビジネススクールに在籍していた頃だと思う。
もしかしたらその前にも読んでいたかもしれないが思い出せない。
思い出せるのは、ビジネススクールで Great Books on Managementという一風変わったクラスがあって、その少人数のゼミのようなクラスではマキャベリや孫子などと並んでドラッカーの著書がリストにあった。
毎週1冊指定された本を読み、読んだ本についてレポートを提出し、少人数クラスでディスカッションする、という、ビジネススクールの授業としては「楽勝」科目だった。(超忙しい大学院生活の合間に分厚い本を読破しなくてはならないのでそれほど楽勝とは言えないか。)
そのクラスで教授やクラスメイトの前で This IS a great book on management(これぞほんまに偉大な経営書や)と断言したことをなぜか昨日のことのように覚えている。
日本に帰国してからは翻訳書が無数にあることを知ったが、片っ端から読んだりはしていない。興味とニーズに応じてじっくり読んだ。
そして「プロフェッショナルの条件」という日本人向けにまとめられたエセンシャルシリーズの第1冊は、今から21年前、2000年の春に出版され、買ってすぐに読み、感銘を受けた。
その頃の自分は4回目の転職をしたばかりで意気揚々と仕事をしており、サラリーマン生活で最も充実していた。それまでのキャリアで培ってきたものは目の前のチャンスを具現化するためにあったと感じながら様々なチャレンジに邁進していた。
「プロフェッショナルの条件」は「いかに成果をあげ、成長するか」というサブタイトルにある通り、ドラッカー氏がプロフェッショナル個人の人間面にフォーカスしてその成長や発展に洞察を加えたものだ。
これを再読するのはいいアイデアだ。しかも読書会をいう仕組みを使って皆で読み、対話するのはとてもいいかもしれない。
ついつい新しい本を読みたくなる。新しい本には新しい情報があり、新しい知恵を得られるのではないかと錯覚する。
しかし名著は古びない。20世紀に書かれた文章を二十数年経った今になって読み返し、新鮮な学びを得るのも一興だ。
読書会で一緒に読みましょう。毎月1回、8時から9時の60分間zoomで集合し、少しずつ読み、対話し、味わい、それぞれ何かを習得する。
本はAmazonで「非常に良い」状態のものが1円から出品されていて、新品でも定価1980円で購入できます。